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S.I.D.

the spinner in dArkness  ワナビの徒然日記

人喰観音 / 篠たまき


ちょっとばたばたしていたのでちょっと遅くなったけど人喰観音、読了しました。


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第一章「隠居屋敷」
第二章「飴色聖母」
第三章「白濁病棟」
第四章「藍色御殿」

第一章はスロースタートなんだけどそこから先はずーっと盛り上がってるので寝る前に読むと危険なタイプ。
面白かった。正直最近当たりばっか読んでたから面白いのハードル結構上がってたんだけど越えてきちゃいましたね。

独特の雰囲気があるので最初にちょっと読みづらいかなと思う部分もあったけど途中から全然気にならなくなるというか
むしろめっちゃ読みやすいと思うようになってくる。
あとは「そんなに怖くないかもしれんな」と思ってたけど……思ってた以上にどぎつい。
タイトルになってるからネタバレにならんと思うけどカニバリズム描写も単語レベルでみたらそう酷い事はないんだけど
そのシーンの前後関係とか考えながら通して読むと酷い、わー酷い酷いよこれは!(勿論ホラー的には良い意味だが)

陵辱描写なんかも直接的な単語使わずになかなか心を抉ってくるので人によると嫌悪感感じる人も居るかも。
まぁこの内容で嫌悪感感じる人はこの表紙の本を買わないので大丈夫だな、うんうん。

これ小説じゃなかったら訳わからん変な団体にわーわー言われてただろうな。
そういう意味でもどぎつい表現が出来る小説って素晴らしいなと最近思うよ。
クレーマーでウホウホ言ってる人って絵しか見ないし文字読まない印象あるので。
だって何とは言わんけどアニメガー!漫画ガー!映画ガー!って人にアレとかアレとか読ませたら憤死すると思うぞ。

最近の「自分がこれ嫌いだからこの世界から消滅させたる!」っていう運動はほんと何なんだろうな。くだらない。
もっと自分の人生を楽しくするために活動しなさいよと。

はい脱線。
ぼんやりと「生き神」が堕ちていくまでを描いた作品ではあるんだけど、怪異となるスイの生態(取扱方)とか
どうして本来の生き神と異なる存在になってしまったのかとか、そういう部分が非常に面白かった。

そして、本編途中で「あれ?こいつもしかして……」という違和感を感じる人物が出てくる。
読み進めるとそれが確信に変わり、そしてその目的がこっそり開示されると……。
……まさかこの物語自体が更に大きな目的の為に用意されたものだとは。
その人物が何のために行動しているのかが解ると世界観が一気に大きくなる。

あれです、ユクスキュルの環世界が頭をよぎる。あんま書くとネタバレするからやめとこ。
(※観測者によって世界のとらえ方も時間感覚も変わってくるよっていう。フリップフラッパーズ!!

四章仕立てなので読みやすいし、舞台や時代が変わっても引き継いだ設定やキャラが居るからぶつ切りにもなってない。
一部展開が強引かもなーってとこはあったけどコンパクトにまとめるためには仕方が無かったとも思う。


私はハードカバーはちょっと読みづらいから敬遠してて文庫派なんだけどソフトカバーは読みやすいし評価出そろう前に
読めるし装丁も凝ってるし満足感もあって良いね。
まぁ文庫と比べたらお値段張るからそれで面白くなかったらがっかりですけど、逆に面白かった時の嬉しさは倍増。
(文庫はハズレでもまぁしゃーないって値段なんだけど……)

庶民には2000円出してハズレだと結構ショック大きいんですってば……!涙

ってことでお勧め。
某編集氏Blogで紹介されてた「火の無い所に煙は」が面白かったので今回も読んでみたけど
こちらも凄く好きな本でした。
面白いよ。


余談ですけど、最近の本は一般文芸も本当に読みやすいなって思います。
勿論読みづらいものもたくさんあるんでしょうけど。

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