S.I.D.

the spinner in dArkness  ワナビの徒然日記

あのねこのまちあのねこのまち

以前読むぜーとかいってたのを地道に消化するシリーズ。


講談社文庫の新人賞大賞

・あのねこのまちあのねこのまち

初見だとなんじゃこりゃと思うけど「あのね、この町 あの猫の町」ですね。


良くある感じのハートフルでのんきな妖怪物……だと思ってたけど思ったよりヘヴィでした。
勿論良い意味で。

まず第一章の主人公の罪とか、結構考えさせられる部分がある。
その後短編が入るんだけど、読んでる時は「フーン」程度だったけどしっかり全体の構成を見据えて書かれていたので
最終的にはこの話が無くてはならないと感じました。

で、終盤のエゴについてのお話は本当に個人的に大好きな展開。

無償の愛とは、天国へ行く為の見返りだとはプッチ神父の言葉ですが個人的にこれは凄く重くて好きな言葉。
誰かの為なんて事は、結局自分の為でしかない。
(勿論その枠を越えることはあるけどそれは一言で語れる物でも無い)
だから私は誰かの為なんて綺麗事は信じない。人間はそんなに高尚な生き物では無い。
(けれど全てがそれで説明も出来ない)

ま、そんな具合で本作でも愛について語られるわけだけども。

行き違いと不幸によって雁字搦めにされてしまったヒロインをどう救うか。
その救われ方も強引なハッピーエンドなんかでは無く、きっちり今までの積み重ねで解消した・・・?のは良かった。


全体的には主人公が最初から口悪いのがちょっと合わなかったしヒロインが絶望に落ちる原因も
どうして相手はそこまで突っぱねたのかはちょっと納得とまではいかなかった感じ。

でも、それはあえてつっこむならってレベルの話なので。
全体的には前評判通り良いお話だった。
絵もぴったりだったし、所謂ラノベ的なシーンをイラストにしなかった事も英断だと思った。
この内容でパンツだ乳だの出されてもどん引きするだけなので。



妖怪系のお話は、超大人気作品の影響もあってか感動物だぜーほら泣けオラァ!なものが散見される様に思うけど
しっかりビターに仕上がって本作は差別化されてるなって感じました。

面白かったデース。



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